2012年1月26日木曜日

ラ・カージュ・オ・フォール感想

行こう行こうと思ってたんだけど行きそびれそうだったから急遽学生券取って行ってきました。
26日夜の部。

とりあえずね、とりあえずね、言わせて。
腹減ってんのかしらねーけど席でミントガム食うな。くせえ。外でろ。
劇場のおねーさんに前かがみにならないでくださーいって言われてるのに前かがむな。
映画じゃねーんだから公演中にしゃべんな。舞台に集中しろ。
隣がなんか若いのを見に来た遠征組みたいなのですごいうざかったので。
あとね、演者が舞台降りて客席の間抜けるのは気になるのかも知んないけどね、二階席にいるんだから覗くの我慢して。後ろの人舞台全部見えなくなるから。
演者が降りてくるの見たいんだったらもっと高い金出して一階席取って見てください。それはそれですごくいいものだから。オケの音ももっとよく聞こえるから。
あとちゃんとオケの人たちにも拍手してあげてください。オケの人たちのおかげでよい曲目が聞けてるんですよ。
…って文句ばっかりになってしまうなやっぱり。舞台を見慣れない人とかミュージカル見慣れない人とか多いところに配置されてしまうと。つまり安い席に。
高い席行くとね、マナーのある人も多いんですよ。ええ。高い金だしてる分ね。

本題のラ・カージュ・オ・フォール。
掻い摘んでストーリー。
踊れないが歌が素晴らしいのでスター。だけど女装ゲイ(劇中ではホモって言われてるけど)でちょっと落ち目で傷つきやすい乙女なザザと、ザザたちの働くゲイのショウバー「ラ・カージュ・オ・フォール」を経営している「ふつうのゲイ」、ジョルジュ。その二人の息子が旅行から帰ってきていきなり結婚するという。相手はお固いお古いゲイバーなんてまっぴらごめん!で有名な議員の娘。その両親がこちらの両親に会いたいと言ってる、と。
息子はザザには育ててもらったけど普通の家庭のふりをしたい。ザザには同席してほしくない。ジョルジュはザザを思ってそれを伝えられない。が、結局全て話してザザは息子のおじを演じることに。母親はジョルジュが一夜を共にして(そしてできて)しまった本当の母親を呼んでたんだけど、急遽どこぞの名士と結婚するということで来なくなり、それを知ったザザは息子の本当の母親を演じる…

…なんとなくおちは読めると思いますけども、このへんにしておきましょう。
このおはなしの中核にあるのはパンフレットによるとどうやらジョルジュとザザが倦怠期をどう乗り越えるか、らしいんですが、家族愛も大いに含まれてるんじゃないかなーと思います。
まあストーリーについては見てください。見るのが一番です。
ただ注意しないといけないのがこれがミュージカルだということです。
突然歌い出したりするの、苦手な人いますよね…。
でもその点で言うとこのミュージカルは、ミュージカルの中で、ゲイの踊り子たちがショウをしてる、というところから始まるので違和感なく見られるかも?と思います。

自分はこれ前回の再再演かな?を含めて3回目くらいなんですが、息子役がまともな男の子に代わっててほっとしました。
ホリプロの若手いちおしを出してきてるんだと思うんですが、田代万里生(マリオだよねこれ?)は下手くそで見てらんなかった…。すべてが大仰すぎた。
今回の子は普段の声量が小さすぎるかなという感じもしたけど(その分感情が強めに見える)上手くなりそうな子だなあって思いました。たぶんまたホリプロの若手なんだと思うんだけど。

鹿賀丈史ソロの砂に刻む唄、と市村正親ソロのありのままの私、には何度も泣かされてるんですが、今回も泣きました。
砂に刻む唄は、君を愛してると過去に誓った、それを忘れてないよ、っていう歌。
ありのままの私、は前半何回かショウの中で歌っててありのままの私はこうじゃないけど仮面を付けてるの、嘘の私を演じてるの、ありのままでいるために、という歌なんだけど(確か)市村正親ソロのありのままの私、は(息子とジョルジュに同席を拒否されたために)ありのままの私を見て!!!ありのままの私を受け入れて!!!という歌になってる(確か…泣いてるとよくわかんなくなる…)
前半に「見てごらん」ザザは献身的に君を愛してくれてたんだよ、とジョルジュに諭された息子が後半に、ザザを受け入れて歌う「見てごらん」もいい。
最後の最後、ジョルジュとザザ、二人で歌う砂に刻む唄もすごくいい…!

楽曲がすごくいいミュージカルなんですつまるところ。
あ、あと後半出てくる森公美子さんの存在感すごい。後半息子役の子のなりふりかまわなさすごい。
それと一時期テレビに散々出てた真島茂樹さんの役どころが…素晴らしくあれ…。ムチとか振り回してます。

このミュージカルはオケの人が手拍手を煽ったり、演者が手拍子を煽ったりするので、そういうときは乗っちゃうのがお勧め。3倍くらい楽しい。
ショウをやってる、という設定もあって、ミュージカルを見に来たお客さん自体がラ・カージュ・オ・フォールのお客、ってことになってるので、見たことない人も、ミュージカルはじめての人も、手拍子しちゃうといいと思う。
もう何度も再演してる演目なので、覚えてる人はだいたいこのへんで手拍子、このへんで演者に拍手、とかできるんだけど、あんまり気にしないで手拍子だけしてても大丈夫。誰も気にしてないよ!YOUやっちゃいなよ!
ほんとにそれだけで没入感が全然違います。市村ザザもザザとして客席に話しかけるし、鹿賀ジョルジュは支配人として客席に話しかけてる。

あ、今日気になったのは鹿賀ジョルジュがちょっと舌が回ってない感じがしたのと(つかれてたのかな?)森公美子さんと市村ザザの掛け合いのところで森公美子さんがツボにはいっちゃったのか客席向かないようにしてるのを市村ザザが何度かくいっと客席向かせたり、旦那さん役の今井清隆さんがぱしっと森公美子さんを叩いたりしてるとこがあったのが面白かった。あれは…偶然かなあ。ザザが変な動きしながらしゃべるところだからもしかしたらほんとにツボにはいっちゃったのかもしれません。

東京公演はあと3日、29日までですが、自分的にはもう一度観に行きたい、みんなにも見てほしい、そういう演目です。
また再演してくれるなら喜んで喜んで喜んで観に行く。
今日はカーテンコールで腕が上がらなくなるんじゃないかってくらい拍手してスタンディングオベーションもして、これ明日腕大丈夫かしら、ってそんな感じになってしまいました。
あのー、曲目中の手拍子と演者への拍手を全力でやるとそんな感じになる演目です。

ほんとに楽しい、お勧めの演目。
自分もすごくすごくすごーーーーく久しぶりに楽しかった!!!って思えた。
問題はまた再演してくれるかなーってとこ?かな。前回もう二度とやらないって言ってたけどまた演者代わってやってるので、またあるんじゃないかなーって期待してます。

追記:
あとね、息子役の子のアドリブなのかな、やたらうまかった。あの子いい子だと思う。原田優一って子みたいです。

追追記:
今買ってきたCD見たら息子役が新納慎也って書いてある…これ前回のならマリオじゃないってこと?マリオもたいがいひどかったイメージがあるので勘違いしたのかなあ。
とりあえずマリオすまん。でも君は舞台には向いてないと思う。
なんかの舞台で見てうわって思ったもん。でもこの役やってないならすまん。

0 件のコメント:

コメントを投稿